毎日一冊! Kennie の読書日記

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六花抄

 この作者さんの「静かな月夜」シリーズの不可思議な世界観が好きでした。この作品も、夢の中にいるみたいに現実から遊離した不思議な感覚に浸ることができました。面白いです。

 

【作者】

 赤井五郎

 

【あらすじ・概要】

 主人公のニコウはガコウと共に久賀爺の指導の下、千鶴江の家の使用人として働いていた。ニコウは千鶴江に淡い恋心を寄せる。

 千鶴江には不思議な力があるとされ、祭りのときに村人の誰か一人の願いを叶えるという。今年の祭りが終わったあと、ガコウは急に怒りをあらわにし姿を消してしまった。

 ニコウは、千鶴江と竹籠職人ゴザメと消えたガコウを探しながら、この村で行われてる祭りの意味と千鶴江の立場を理解することになる。

 

【感想・考察】

 ニコウやガコウには食べてはいけないものがあったり、血を飲んだり、ちょっと不自然なところが、最初から出てくる。千鶴江の極端にクールな雰囲気や指の冷たさなども描写されている。「まあ何かの仕掛けがあるのだろうな」と思って読み進めたが、一番最後になって理解できたときには、伏線が回収されたことよりも、代々続くニコウたちの切ない境遇と、そのひたむきな思いに胸を打たれた。また印象深い作品です。

 

【オススメ度】

 ★★★★☆

 

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