黄金のアウトプット術 インプットした情報を「お金」に変える
アウトプットの重要さ、そのテクニックを語る本ですが、とても分かりやすく整理されていて、この本自体が「上手なアウトプット」の例のようです。
本を読んだり譲歩を仕入れるのは好きだけど「外部に何かを発信するのは面倒だな」と感じている自分のような人が、踏み切るためにお勧めの一冊です。
【作者】
成毛眞
【あらすじ・概要】
現代人は情報のインプット過多。単純に情報を集めるだけならAIに置き換わってしまうので、編集する能力が大事。SNSでも読むだけの人が圧倒的だが、発信しないと存在しないとの同じ。自分に才能があるかどうかは他人が決めるので、他人の目に触れなければ何もないのと同じというスタンス。
作者が運営に関わっている HONZという書評サイトの例から、文章で発信することについて述べる。日本人はアウトプットの練習の機会が少ないが、少なくとも書いて発表する練習はしているので、やりやすい。
書評に関する具体的なアドバイスとして、
・テーマや時数などに制限を設けることで書きやすくなる。
・平易な言葉、短い文章、ひらがな多めで分かりやすく書く。
・800時の書評を100文字ずつ8ブロックで書く例を紹介。
第1ブロック 本の紹介
第2ブロック 読者の想定
第3ブロック、第4ブロック 中身の紹介
第5ブロック、第6ブロック 具体的な中身の引用
第7ブロック 作者の紹介
第8ブロック なぜこの本を取り上げたのか
・リズムを整える。五七五七や七七七五など。
・接続詞は文章の関係を明確にするので積極的に使う。
その他、プレゼンの仕方や、自分自身の見せ方や、コミュニケーション術についても言及している。インプットする場合にも「知識」ではなく「技法」を学ぶことにシフトすべきとしている。
【感想・考察】
とにかく分かりやすく伝わってくる。アウトプットを行い、反応を受けて改善していくことが効果的だということがよく分かる。
何か発信すると面倒なことが起こりそうだと考えてしまうが、一歩動き始めることで回り始める世界があるのだろう。また文章の書き方を具体的にアドバイスしていて参考にしたいと思った。
まずは容易な表現にすること、書評であればポイントをうまくつかんで適度な長さにまとめることを意識していこう。
【お勧め度 ★5が満点】
★★★★