年収が10倍になる速読トレーニング
【作者】
苫米地英人
【あらすじ・概要】
通常の読書と同じ程度の理解度で従来の6倍の速度で読むことを目的とする速読術を紹介。フォトリーディングやキーワードリーディングなどでは数十倍の速さで読むこともあるが理解度が深まりにくいので、通常の理解度を条件としている。
・速読ができる理由
「350ページある本を5分で読んだ」という著者だが、それはその本に書かれている内容を知識としてほぼ全て知っていたから。知識量がなければ速読はできない。知識量を増やし、個々の情報の断片から意味のある全体像を紡ぎ出し、「ゲシュタルトを構築」することで内容を理解できる。
・ハイサイクル リーディング
内容を素早く理解するための速読方。本を一字一句落とさずに速く読む。
①速読意識の醸成
最近の日本では月に数冊の本も読まない人が多い。普通に読んでも相対的に読書量が多いということになる。また読書量と年収には正比例の関係がある。
②先読みのテクニック
「速く読もう」という意識だけで2倍速くらいにはなる。本の中身を先読みすることで情報処理が速くなる。実際には読んでいる行の次の行も視野に入っているが、意識から外れている。これを意識に上げ事前処理をすることでスピードが上がる。
③ハイサイクルのトレーニング
全ての行動を加速する。できる限り早口で本を音読する。テレビでニュースへの反論をリアルタイムに感がるなどで、「クロック」を上げる。
並列処理のスピードを上げる。レストランでメニューを1秒以内に決めることで、複数のメニューを同時に捉え、並列したイメージで判断をしたり、写真集と絵本を2冊同時に読んだりすることで鍛える。
抽象度を上げる。抽象度を上げると並列処理ができなくなるが、より広くより高い視点に立つことで見えなかったものが見えてくる。
・読まなくて良い本を判断するための速読法
フォトリーディングやキーワードリーディングは、前提となる知識がないと何に着目すべきかが定まらず、また自分が意識している部分以外に視野が広がらない弊害がある。ただ「自分にとって読む価値がある本か」を判断するために「知らないこと」を鍵に読む読み方としては有益。
・速読法による脳機能の活性化
ハイサイクル リーディングは脳を活性化する。イメージ力を強化して夢を叶えよう。
【感想・考察】
Prime Reading のサービスには 苫米地氏や堀江氏の著作が多数あり、読む機会が増えてくる。本書の著者である苫米地氏はちょっと自分語りが多く、胡散臭さを感じるところもあるが、分かりやすく説明することに長けている。
本書で紹介された「一行先読み」には効果を感じた。読書量が増え知識量が増えれば読む速度はさらに速くなるという相乗効果も実感している。読書スピードを上げていこう。