天上の飲み物
【作者】
三浦 しをん
【あらすじ・概要】
永遠の命を持つ吸血鬼が、人間の生活に近づくため、生活を夜型から朝方に変え、ニンニク料理を食べ、生き血の代わりにワインを飲む。
恋に落ちても年老いることのない自分はいつか相手から離れなければならない。それでも、永遠の命を持つ自分から見ればくだらないことに悩む人間が愛おしい。
恋に落ちた相手に自分の血を与え永遠の命を分かち合おうとするが、限りあるからこそ、限りあるものに惹かれるのだと気づく。
【感想・考察】
吸血鬼の恋に落ちた相手の飾らない生き方が美しい。限られた命の中で日常の小さいことに心惑わされながら生きる人々を応援するような作品。