毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

螺旋の手術室

【作者】

 知念 実希人

 

【あらすじ・概要】

 外科医である主人公は、自分の父親の手術助手として参加していたが、簡単な胆嚢の手術であるにも関わらず、出血が止まらず亡くなってしまった。父は主人公も務める病院での次期教授候補であったが、他の候補者も数ヶ月前に暴漢にあって殺されていたことが分かる。その直後には次期教授を選任する立場である現教授が、不自然な心臓発作で亡くなり、次期教授選を巡っての連続殺人ではないかという疑いが深まる。

 主人公は、次期教授選候補者を調べていた探偵の足跡を追い、誰が何のために何をしようとているのか探っていく。

 

【感想・考察】

 知念氏の作品だけあって医療知識がふんだんに使われているし、犯人の動機にも病気が関わってくる。ミステリーとして完成度が高い上に、主人公の妹との確執、祖母と父親が直面した世界の残酷さ、不幸な少年時代を過ごした父の子供に対する不器用さ、など、様々なテーマが作者の冷静で優しい視点で語られる。

 安定の良作。

 

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