毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

プロパガンダ・ゲーム(16年版)

【作者】

 根本聡一郎

 

【あらすじ・概要】

 広告代理店への採用試験として、「プロパガンダ・ゲーム」が行われた。ネットでつながった100人の参加者を「政府側」は「戦争賛成」、「レジスタンス側」は「戦争反対」に傾くよう、あらゆる手を尽くして煽動していく。与えられたポイントで情報や、放送時間を買い、効果的に民衆を動かす戦略を練っていく。各チームに一人紛れ込んだ反対勢力の「スパイ」はチームを混乱させ重要な情報を流していく。

 最終的には一方が勝利収束するが、「プロパンガンダ・ゲーム」を仕掛けた広告代理店の真の狙い、参加メンバー達の策略が明らかになり、物語は二転三転する。

 

【感想・考察】

 「少女」シリーズのラノベ的雰囲気から大きく舵を切り、精密なゲームで策略の欧州を描こうとしている。「大多数の層は、理屈で説明されるより感覚的な共感で動く」とか「戦う理由は平和」だとか、鋭い言葉が多数出てくるのは前作までと変わらない。

 登場メンバーが多く印象に残らないキャラが多かったり、最後の「陰謀暴露」が通り一遍な感じだったりするのは残念だったが、「プロパガンダ・ゲーム」自体はよく練られていて、知能ゲームものとして面白かったし、著者の政治的主張がまっすぐ伝わってくるのも好感が持てる。

 

 

当ブログは、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイトプログラムであ「Amazonアソシエイト・プログラム」に参加しています。