パッとしない子
【作者】
辻村 深月
【あらすじ・概要】
男性アイドル佑の小学生時代に図工を教え、その弟の担任だった女性教師 松尾が主人公。
小学生時代の佑と直接の関わりは少なく目立った印象はなかったが、芸術面の才能を発揮する機会を与えたとの記憶はあった。佑が母校で撮影する企画で松尾は佑と話す機会を持ったが、自分の意識と佑の受け取り方のギャップの大きさや、教師が生徒に与える影響を知ることになる。
【感想・考察】
この作者は、ストーリー上で大きな展開があるわけではなく、デフォルメされていない生々しい人間関係の怖さを描き出すような話が多いように感じる。相手の言葉がナイフのように突き刺さり鳥肌が立つ。今作では最後にミステリ的な落ちもついていてさらに後味が悪い。
リアルな人間関係の怖さを垣間見れる作品。