片付ける 禅の作法
【作者】
升野 俊明
【あらすじ・概要】
禅僧であり、禅の庭園デザーナーである作者が、片付け・掃除を中心に禅の思想を述べた本。
物は必要なだけ、足るを知ることが幸せにつながること。片付け・掃除をすることで心を磨くことであり、自分を大事にすることだという。掃除を習慣とするためには、最初から完璧を目指すのではなく、1日に5分間でも手をつけて、習慣になるまで続けることが必要。物を減らしシンプルな状態になって、執着やこだわりを無くした時に本当の自分を取り戻すことができる。禅の修行僧は雲水というが、これは「行雲流水」が語源で、流れる雲のように何も持たず、何ものにも捉われずに生きる道を追求することからきている。
【感想・考察】
書いてある内容は特別なことは何もないが、この作者の文章は凛としていて読むだけで背筋が伸びる。きちんと真面目にまっすぐに生きている人の文章だと感じる。読むことで「きちんと生きよう」という思いが心の底から湧いてくるような本。