読書脳 ぼくの深読み300冊の記録
【作者】
立花 隆
【あらすじ・概要】
冒頭は東大図書館副館長の石田氏との対談で、コンテンツのデジタル化の急速な進展で「本を読む」ことの位置付けが変わってきていることを語っている。
立花氏はヘッドラインを見ただけで理解した気になるなど、「浅い読み方」になっていることを懸念している。
石田氏は、その考えには同意する一方で、読書記録を公開共有化するソーシャルリーディングなど、デジタルとアナログのハイブリッドでできることを追求してみたいという構想も語っている。
読書記録の部分は、政治・歴史・宇宙科学・物理学・量子力学・美術などなど、幅広い分野の本を取り上げている。小説などのフィクション系は完全に排している。
特に興味を惹かれたのは以下の作品;
・インテリジェント・デザイン ID理論
ダーウィンの進化論には納得できず、生命の発生・進化には何らかの知性が働いているはずという理論。宇宙の法則を神と見る考え方には共鳴できる。読んで見たい。
・911は謀略か「21世紀の真珠湾攻撃」とブッシュ政権
911が陰謀によるものとは思わないが、全ての事実が公開されているわけでもなさそうだと思っている。その後の歴史に影響を与えた出来事で、その意味を知りたいと思う。
・特捜検察vs.金融権力
日本内部での権力構造の本質を見てみたい。
・137 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学を巡る生涯
微細構造定数というのは何なのか興味があるのに加え、パウリという人物自体にも関心が出てきた。
【感想・考察】
幅広い範囲の本を選んでいるが、脳科学などには特に強い興味があるようだ。それだけでは内容がほとんど分からず、読みたい気持ちを惹起させる為の書評という感じだが、紹介される本は安くて数千円から十万円以上のものも多く、簡単には入手できなそう。それでも気になった数冊は読んでみようと思う。