「読む」技術 速読・精読・味読の力をつける
石黒 圭
「読む」技術についての本。
書くことや聞くことと比べると簡単に思われる、「読む」という行為だが
かける時間は圧倒的に多く、技術の有無で成果が違ってくるという話。
極めて論理的な書き方だが、例文の選択などもうまく
非常に読みやすく頭に入ってくる。
3つの読み方として
「速読」、「精読」、「味読」を挙げている。
「速読」のためのストラテジーとして
・トップダウン処理を利用し、自分の頭にある
スキーマを利用した「話題ストラテジー」
・重要そうな情報だけを選択する「取捨選択ストラテジー」
「味読」のためには
・文字から映像を思い浮かべる「視覚化ストラテジー」
・次の展開を予測する「予測ストラテジー」
・文脈を理解し一貫性を持たせる「文脈ストラテジー」
「精読」のために
・行間の意味を読み取る「行間ストラテジー」
・自分なりの意味づけを加える「解釈ストラテジー」
・繰り返し角度を変えて読むことで定着させる「記憶ストラテジー」
を挙げている。
速く読むべき内容もあれば、精密に読み内容を記憶するべき内容もある。
小説などでは味わって読むことに意味がある。
読み方の本ではあるが、裏返すと書き方についての説明にもなっている。