Kennie の読書録

毎日1冊本を読み、記録を残したいと思います。

SF

不確定世界の探偵物語

SF

【作者】 鏡明 【あらすじ・概要】 ノーマン・T・ギブソンは、タイムマシンによって過去が書き換わってしまう世界で、私立探偵を営んでいた。 「ワンダーマシン」と呼ばれるタイムマシンを管理し、世界のコントロールしているエドワード・ブライズが、自分に…

MM9

SF

【作者】 山本弘 【あらすじ・概要】 「気象庁特異生物対策部」略して「気特対」が、災害を引き起こす「怪獣」に立ち向かう話。タイトルのMMは モンスター・マグニチュードの略で怪獣の体積規模からつけられる。「気特対」は怪獣を分析して、危険性の判断、…

桜七(サクラナナ)

SF

【作者】 小野寺秀樹 【感想・考察】 通信関係の企業に勤務している「鮫島」は、その会社に勤務する以前の記憶が失われ同じ会社に入った「坪井奈菜」に記憶の引っ掛かりを覚える。 2018年7月20日9時48分、関東に強大な地震が発生。機能麻痺した東京で避難所…

妻にささげた1778話

【作者】 眉村卓 【あらすじ・感想】 著者の妻ががんの手術を受け、5年後生存率はほとんどないと告げられる。作家である自分が妻のためにできることを考え、毎日1つ話を書いて読ませることにした。原稿用紙で3枚以上、エッセイではなく「お話」で、必ず日常…

リピート

【作者】 乾くるみ 【あらすじ・概要】 「一時間後に、地震が起こる。震源地は**で、震度は**」と、大学生の毛利は見知らぬ男から電話を受け、その一時間後には実際に予言通りの地震が発生した。その男は風間と名乗り、記憶を持ったまま意識だけ一定時間…

ペガサスの解は虚栄か? Did Pegasus Answer the Vanity?

【作者】 森博嗣 【あらすじ・概要】 ハギリ博士が人工生命、人工知能と人間との境界を探り超えていく Wシリーズの第7弾。前作「青く輝く月を見たか?」の最後で それまでハギリのボディーガードを勤めたウグイが昇進により任を解かれたので、今作では後任…

ファイアスターター湯川さん

【作者】 永田栄一 【あらすじ・概要】 主人公が管理をしてる古い木造アパートに、パイロキネシス(発火能力)を持つ女性 ”湯川四季”が入居した。前半では、壊れた風呂を沸かしたり、雪合戦でズルをしたり、アパート住人達との交流が暖かく描かれるが、途中 …

少女症候群

【作者】 根本 聡一郎 【あらすじ・感想】 「幻覚少女」、「脱水少女」、「禁断少女」の3作品を収める短編集。前2作は既に読んでいたので、今回は「禁断少女」について。幽霊・人魚についで、吸血鬼の少女が登場する。 必要条件が「度胸」という奇妙な家庭…

脱水少女

【作者】 根本 聡一郎 【あらすじ・概要】 「人魚が現れた時に大きな災厄が起こる」という伝説が残る栗生町で、ごく普通の生活を送っていた3人の高校生、庸介、はづき、石丸が主人公。ある日庸介は熱中症で倒れた少女、瑠奈を助けたが、彼女は忽然と姿を消し…

青白く輝く月を見たか? Did the Moon Shed a Pale light?

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 Wシリーズの6作目。原子力潜水艦に備えられたコンピュータ「オーロラ」は北極海の海底で、人工知能として学習を続けていたが、長らく動きを止めていた。「オーロラ」は何らかのジレンマを抱えており暴走することも懸念…

世界でもっとも深い迷宮

【作者】 円城 塔【あらすじ・概要】 ロールプレイングゲームの原型といえる「ゲームブック」が、媒体を本からゲーム、スマホと移り、「タッチパネル」という触覚を得たり、「カメラ」という視覚を得ることで進化していく。やがて「ゲームブック」は読者の反…

私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 Wシリーズ5作目。逃走したウォーカロンについて調査し、アフリカの都市を訪問した ハギリとウグイ、アネバネは、「富の谷」と呼ばれる村落を訪れる。その村ではウォーカロンたちが特殊な状況下で生活し、働いていた。ハ…

歪顔(ビザール・フェイス)

【作者】 前川 裕 【あらすじ・概要】 感染すると自分では気づかないが周囲には分かる程度に顔が歪み始め、数日間すると顔面は完全に崩壊し身体中の血管が破裂して死ぬ「赤死病」が流行した。「赤死病」を防ぐワクチンや治療薬は開発されおらず、先天的に抵…

デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 Wシリーズの4作目。人造人間であるウォーカロンを人間と識別する装置を研究している「ハギリ」が主人公。 前作で100年以上停止していたスーパーコンピューター「アミラ」を起動したことで、「デボラ」というプログラム…

風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 Wシリーズの第3作。人間が人工細胞を入れることでほぼ無限の命を手に入れ、ウォーカロンという人造人間と人間との区別が曖昧になる世界で、ウォーカロンと人間を識別する仕組みを開発している ハギリ博士が主人公。ハ…

イシュタム・コード

【作者】 川口 祐海 【あらすじ・概要】 主人公「雄」の少年期から青年となるまで、行方知れずの父に導かれ、友達に支えられ、「人間とは何か」、「自分は何のために生きているのか」を問い続ける。 「雄」が小学生の頃から自殺者が徐々に増え、20代半ばとな…

やつがしら

SF

【作者】 円城 塔 【あらすじ・概要】 お金を払えば、頭脳に様々なサービスをインストールできる未来の話。翻訳サービスを使えば外国語へのアクセスができるし、優秀な自己診断サービスを使えば健康を維持し長生きができる。お金を積んで優秀なサービスを集…

リスを実装する

SF

【作者】 円城塔 【あらすじ・概要】 リスの生活をシミュレートするプログラムを走らせ、観察する主人公の話。 人工知能的なものではなく、ごく単純化されたパラメータでリスの生態を表現している。覚醒と夢の推移を「+1」、「−1」 と表現していて、覚醒…

小説版ドラえもん のび太と鉄人兵団

【作者】 瀬名 秀明 【あらすじ・概要】 藤子・F・不二雄漫画のSF作家瀬名氏によるノベライズ作品で、大筋は原作と同じ。 のび太が拾って組み立てたロボット「ザンダクロス」は地球侵略を狙う機械宇宙人の尖兵「ジュド」だった。のび太たちは鏡面世界に「ジ…

エヴォリューションがーるず

【作者】 草野 原々 【あらすじ・概要】 進化をテーマとし古代生物を擬人化した「エヴォリューションがーるず」というソシャゲにはまり、生活の全てをつぎ込み課金に埋もれていった洋子が主人公。 宇宙の始まりの描写から急にソシャゲの説明に移るが、ソシャ…

魔法の色を知っているか? What Color is the Magic?

SF

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 「彼女は一人で歩くのか?」に続くWシリーズ2作目。 百数十年後の近未来で、人工細胞を取り入れた人間はほぼ死ぬことがなくなり、 同時にほぼ生殖することもなくなった。 無機的な機械であったロボットが、有機的な体を…

アリス殺し

【作者】 小林 泰三 【あらすじ・概要】 「不思議の国のアリス」の様な世界の夢を毎日みていた主人公だが、その夢が周囲の何人かと共有されていることに気づく。また夢の世界での死が、現実世界での死にリンクしていることも分かってくる。夢の世界でシリア…

記憶の盆踊り

【作者】 町田 康 【あらすじ・概要】 度々酔って記憶をなくす主人公が、飲まない時も記憶が怪しくなり、昔別れた女性と家族と自分の仕事と、その他諸々が徐々に分からなくなり、周りの人々は誰なのか、自分がしていること、自分自身についても徐々に記憶が…

盤上の夜

【作者】 宮内 悠介 【あらすじ・概要】 囲碁、チェッカー、麻雀、将棋、チャトランガ(古代チェス)といった盤上ゲームに魂ごと持って行かれた人物たちの短編集。独立した短編ではあるが、ジャーナリストの視点から各話の主人公たちを一貫した視点から描い…

彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?

【作者】 森 博嗣 【あらすじ・概要】 近未来、人工細胞により人間がほぼ不老不死となるのと引き換えに、生殖能力を急激に失いつつあった。一方、人造人間である ウォーカロンは最初は機械で作られていたが、徐々に人工細胞が用いられ ほぼ全身が有機物とな…

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野崎 まど 野崎まど作品の集大成。 創作とは何か、美しいとは何か、面白いとは何か、愛とは何か 何が私たちを動かし、導いていくのか、突き詰められ狂気の一歩手前か あるいは一歩先まで見せてくれる作品。 アムリタから始まり、お面の少女、死なない生徒、…

パーフェクトフレンド

野崎 まど 10歳にして数学の博士課程を取得した天才少女 さなか が 友達とはなにかを、掴まされていく物語。 友人関係をシミュレーションで”理解した”と考える気味の悪さと 数式では表現しきれない”感情”に戸惑う姿は美しい。 後半は超展開だが、作者が人…

小説家の作り方

野崎 まど 若手小説家と彼から小説を学び、「世界で一番面白い小説」を 形にしようとする”紫” の話。 この話でも、どのように知識を得て、それをどのように血肉にしていくのか 知識と経験への強いこだわりが見えるストーリーだった。 ”紫”の正体や目的など、…

死なない生徒殺人事件 〜識別組子とさまよえる不死〜

野崎 まど プロローグで「俺は”人に物を教える”という事を、舐めていたのだ」とあるが 教師としての反省を超えた意味が込められていることに気づいた。 不死となってしたいことは勉強だという。 この作者は”知る”ということに、並ならぬ情熱を持っているよう…

舞面真面とお面の女

野崎 まど アムリタが面白かったので、同じ作者の作品を読んだ。 こちらもミステリー仕立てではあるが、アムリタと同様に特殊能力や超常的な現象をキーにしているので純然たる謎解きを楽しもうという読み方には向かない。 非常に軽いラノベ的な会話の応酬を…