毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

『凍りのくじら』辻村深月

父の名を継いだ写真家 芦沢理帆子のお話です。中盤から話が加速し、ラストの怒涛の伏線回収は鳥肌ものでした。理帆子の孤独を救った「強い光」がカッコよくて涙が出そうになる。サブタイトルが秘密道具だったり、ストーリーを組み込んだり、随所にドラえもん…

『准教授・高槻彰良の推察4 そして異界の扉がひらく』 澤村御影

「准教授高槻教授の推察」シリーズ第4弾。このシリーズは、都市伝説の怪異を探りながらも、現実を見た論理的な謎解きミステリになっています。本作では、高槻准教授と学生の深町、二人の主人公のキャラクタストーリーに主軸が移ってきている感じですね。「嘘…

『ヒポクラテスの憂鬱』 中山七里

法医学ミステリー「ヒポクラテス」シリーズ第2弾!助教授となった真琴、死体マニアのキャシー、偏屈な解剖学者の光崎、不器用な刑事 古手川たちが、前作に引き続き「死体の声」を聞いて真実を探ります。今回は「コレクター=修正者」という告発者に翻弄される…

『夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え』 水野敬也

『夢をかなえるゾウ1』、『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』に続くシリーズ第3弾です。相変わらずのコメディ風自己啓発。今回は「ブラックガネーシャ」というだけあって、「痛みを伴う教え」が多いスパイシーな内容。ビジネスや恋愛の場面で「逃げち…

『残業バケーション/運命の人はどこですか?』 柚木麻子

恋愛アンソロジー「運命の人はどこですか?」からのシングルカットです。 仕事に忙殺される歩が、90年代ドラマ「その時、ハートは盗まれた」の話を通して、同期の種田くんと親しくなっていくお話。「大人の夏休みは、自分から動かない限り、作り出せない」 …

『ヒポクラテスの誓い』 中山七里

「法医学」の世界を描いた「ヒポクラテスシリーズ」の第一弾! 中山七里さんには「職業ミステリ」的なお話が多いのですが、どれもレベルが高い!ピアニストや弁護士、作家から福祉職員、果ては総理大臣まで、幅広い題材なのに手抜きなく良く調べられているな…

『倒錯のロンド』 折原一

タイトルが秀逸ですね! 主題を繰り返す輪舞曲になぞらえ、盗作が連鎖し、倒錯も連鎖していきます。最後に全景がみえると驚きが生まれる。あらすじもネタバレも見ず、予備知識なしで読むのが幸せな作品です。リンク先にあらすじを上げていまうが、あんまり余…

『インドはむりめ/運命の人はどこですか?』 南綾子

恋愛アンソロジー「運命の人はどこですか?」の1編を切り出した電子書籍版。友人たちと愚痴り合ってた派遣社員の真樹の前に、人生の選択を迫られます。 お見合いで知り合った人と結婚するか。正社員となる代わりに中国赴任を受け入れるか。内緒で同棲してい…

『化物語(下)』 西尾維新

電子書籍版での「物語シリーズ」3冊目。今回は、羽川翼がメインのラブストーリーです。羽川がメインだけど、前半にでてくる戦場ヶ原とのデートシーンが印象的。シリーズヒロインの座は揺るがせないですね。リンク先にあらすじと感想を上げています。 booklet…

『卵の緒』 瀬尾まいこ

母と小学生の息子と、母親の再婚相手、3人の家族の物語です。いやぁこのお母さん、めちゃくちゃカッコいい! 家族っていうのは、血がつながっているから自動的に成立するものじゃない。逆にいえば血がつながらなくても「愛」があれば成り立んですね。物理的…

『密室殺人ゲーム2.0』 歌野晶午

「密室殺人ゲーム」シリーズの第2弾です。私は間違ってこちらから読み始めてしまったけど、『密室殺人ゲーム王手飛車取り』を先に読みましょう。仕込みが先に見えてしまった。。推理ゲームのために実際に殺人を犯すクレイジーな集まり。後味の悪い話ですが、…

『准教授・高槻彰良の推察3』 呪いと祝いの語りごと

「准教授・高槻彰良の推察」シリーズ第3弾!不幸の手紙+図書館の都市伝説の話と、鬼退治伝説の話でした。最近は、紙の手紙が使われなくなって「不幸の手紙」もなくなってきたようです。メールやSNSなど発信元を隠すのは難しいということなのでしょうか。 別…

『化物語(中)』 化物語 西尾維新

「化物語」電子書籍版の2冊目です。阿良々木暦と戦場ヶ原ひたぎ たちが「怪異」と立ち向かうお話。本巻では、後輩の神原駿河が「猿の手」と戦う『するがモンキー』と、妹の友人 千石撫子を「蛇の呪い」から救う「なでこスネイク」の2編が収められています。…

『クリムゾンの迷宮』 貴志祐介

参加者同士が敵となるバトルロワイアル形式の脱出ゲームです。 メンバー同士の騙し合いや、企画者の意図を読んでいく頭脳戦が面白いですね。こういう「騙し合いゲーム」が結構好きです。全体としては貴志祐介らしく「安定の後味の悪さ」があるのですが、この…

『無駄な仕事が全部消える超効率ハック』 羽田康祐k_bird

生産性アップのための57「ハック」を紹介しています。根底にあるのは「頑張る」ことから「頑張り方を考える」ことへのシフトという考え方ですね。要は「やるべきことの優先順位を明確にしましょう」という話で、「忙しいからノコギリの刃を研いでいる時間な…

『准教授・高槻彰良の推察2 怪異は狭間に宿る』 澤村 御影

「准教授 高槻彰良の推察」シリーズ第2弾です。とくに「流行神」の話が面白かったですね。 「人は分からないものが怖い」だから無理にでも解釈しようとする。「人は自分で決めるのが怖い」だから何かにすがろうとする。飄々とした高槻の「分からないものは、…

『神様たちのいるところ/運命の人はどこですか?』

恋愛アンソロジー「運命の人はどこですか?」に掲載された短編。30歳の誕生日、かつての恋人と約束した場所であるアテネに向かう里奈のお話です。ギリシア神話の奔放な神々に見守られ、自分の足で歩むことを決意する姿がカッコいい。ギリシアの風景の描写が…

『国語ゼミ AI時代を生き抜く集中講義』佐藤優

佐藤優さんによる「国語力養成」の講義です。読書を通して「読む力」「類推する力」「思考する力」を育てます。という主旨なのですが、実際には「読解の題材とした本の内容」への解説が面白すぎて、そっちがメインになってる感じです。「マルクス主義」と「…

『化物語』 西尾維新

セリフ回しがいいですね。戦場ヶ原や八九寺の絶妙な毒舌と、阿良々木のキレイな返しが面白い。そして時々混じってくる「思いの乗った深い言葉」に感動させられる。例えば戦場ヶ原の「優しさも、敵対行為とみなす」という言葉や、八九寺の「話しかけないでく…

『図書館の神様』 瀬尾まいこ

古風な名前に負けず、清廉潔白に全てに全力を尽くしていた清(きよ)は、高校時代にバレーボール部キャプテンとして挫折を経験する。清は大学卒業後に高校の臨時講師になり、部員1名の文芸部顧問となった。生きる指針見失っていた清は、不倫相手のケーキ職人…

『運命の湯/運命の人はどこですか?』 瀬尾まいこ

「運命の人探し」という恋愛アンソロジー企画の一篇らしい。親に付けられた「ジュリエット」という名前。疎ましく思いながらも「ロミオ」を探しちゃう女子のお話です。 「運命の人は思っているよりそばにいる」 というのは、王道の展開だけど中々斬新で衝撃…

『ゴーストコール: 電話線のない黒電話』 初瀬明生

数世代にまたがるミステリ、家族の絆の崩壊と再生、少年少女の淡い恋物語、幽霊が登場する軽いホラーなどなど、たくさんの要素が詰め込まれたお話。その分かなりのボリュームがある作品になっています。子供の視点から見た「大人たちになりきれていない大人…

『ジョゼと虎と魚たち』 田辺聖子

9つの恋愛短編集です。女性視点の恋愛ストーリーで、正直感情移入がしにくい。でもその分「こういう世界の見え方もあるのか!」という驚きがありました。 「好きな傾向の本」ばかり読んでいると、視界が狭まってしまうのだなと感じます。たまには無理をして…

『准教授・高槻彰良の推察 民俗学かく語りき』 澤村 御影

人の嘘が分かってしまう深町尚哉が、大学教授 高槻彰良の助手となって「怪奇現象」を調査するお話です。「オカルト+ミステリ」には、「オカルトを全肯定して、その中でのルールで謎解きをするもの」と「オカルトに見える現象を、リアルな視点で解き明かすも…

『「言葉にできる」は武器になる。』 梅田悟司

「伝える技術」を磨くより「伝えるべき内容」をちゃんと育てるのが先決でしょう、という当たり前の内容。当たり前だけど見過ごしがちな内容でした。「思考を深める」系の本では良くあるように、本書でも「紙に書きだす」ことを勧めています。こういう本を読…

『875』 ヤマダマコト

「トイレの花子さん」や「人面犬」などの「都市伝説」をモチーフにした3つの短編集です。 『875』で「怪異」を受け入れた少女は、異世界に引き込まれてしまったけれど、おそらく彼女は幸せだった。 『犬畜生な私』で、「怪異」と戦った主人公はどんどん深…

『作家刑事毒島』 中山七里

いままで読んだ中山七里さんの作品で一番好きかも。作家志望者に親でも殺されたのか、というくらい容赦ない毒舌。出版業界の異常な労働環境や、そこに働く人々の捻くれっぷり。これはさすがに「話を盛ってるな」と思いきや、奥付で この物語は完全なるフィク…

『天才を殺す凡人 職場の人間関係に悩む、すべての人へ』 北野唯我

「天才の創造性」が生み出したアイデアを、「秀才の再現性」がビジネスとしてカタチにし、「凡人の共感力」が拡げていく、「才能」をキーとしたバリューチェーン論です。天才・秀才・凡人 それぞれの才能を分析して、衝突を避け、お互いの強みを活かす組織作…

『見えない誰かと』 瀬尾まいこ

瀬尾まいこさんのエッセイです。「そして、バトンは渡された」が大好きだったのでエッセイも読んでみました。 先生として働いていた時期の話が多いですね。周囲に素敵な人がたくさん集まってくるように見えるのは、瀬尾さん自身の視点が、人の「良い所」を拾…

『人生で起こること すべて良きこと: 逆境を越える「こころの技法」』 田坂広志

「人生で起こること、すべて良きこと」という心構えが人生を拓く、という内容です。本当に厳しい状況に陥ったとき「良きこと」と思うのは難しいかもしれません。それでも「そこには深い意味がある」と考え正対していくことが、乗り越える助けになるのかもし…

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