毎日一冊! Kennie の読書日記

面白い本をガンガン紹介していきます!!

『あの頃の誰か』 東野圭吾

出版社の関係だったり、長編の元ネタだったり、東野氏本人が気に入ってなかったり、何らかの理由でこれまで出版されなかった「わけあり」作品を集めた短編集です。要はスタメン落ちということだけど、それでも十分面白いし、特に文章の読みやすさはすごい。…

『あの頃の誰か』 東野圭吾

出版社の関係だったり、長編の元ネタだったり、東野氏本人が気に入ってなかったり、何らかの理由でこれまで出版されなかった「わけあり」作品を集めた短編集です。要はスタメン落ちということだけど、それでも十分面白いし、特に文章の読みやすさはすごい。…

『運は操れる』 DaiGo

「運」を因数分解すると「確率」✖️「試行回数」確率は動かせないのだから、人間にできるのは「試行回数の増加」試行回数を増やすための考え方や、チャンスに気づく力の鍛え方を解説する本です。全くその通りだけれど「試行回数増加」のコストを無視すると「…

『LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界』 デビッド・A・シンクレア

「老化は治療可能な病気」だ!健康寿命を延ばし、より長く人生を楽しむことを提唱します。 「老化は、デジタルなDNA情報より、アナログな遺伝情報の喪失が主因」で、 「好環境下では細胞は増殖し、悪い環境下ではアナログ遺伝子情報修復にエネルギーが振り向…

『結果を出し続ける人が朝やること―――一流の人は朝が違う。』 後藤勇人

成功のために「朝やること」解説する本です。 こういう自己啓発系の本って、だいたい似たようなことが書いてあります。読み物としては「斬新な視点や非常識な切り口の話」が面白いんだけど、「学びのポイント」になるのは多くの人が口を揃える「凡庸で当たり…

『身代わり』 西澤保彦

タック(匠千暁)、タカチ(高瀬千帆)、ウサコ(羽迫由起子)、ボアン(辺見祐輔)たち4人のミステリシリーズ、多分第6弾です。 女性を襲った男子大学生が返り討ちにされて死亡する事件と、女子高生と警察官が同じ部屋で殺されていた事件、無関係にみえる2…

『オーダーメイド殺人クラブ』 辻村深月

スクールカースト上位を自認する中学2年生の小林アン。非リア男女を軽蔑し、ダサい教師をキモいと評し、垢抜けない母親を恥ずかしく思う、ごく普通のリア充女子だ。だがアンは、少年犯罪の記事を切り抜いたり、死体を模した人形の写真集に耽溺したり「ダーク…

『黒の貴婦人』 西澤保彦

「タック&タカチ」シリーズの短編集。大学在学時から卒業後数年まで、長編の間を埋めるような6つのお話です。 このシリーズでは「安楽椅子探偵」的なミステリがメインです。現場の捜査も、関係者からの聞き取りもなくて、誰かの報告をもとに「純粋に論理的…

『あなたの人生の物語』 テッド・チャン

SF

8編の短編集。知的好奇心を刺激しまくるSF!1話目の『バビロンの塔』が少々とっつきにくいけれど、そこで挫折するともったいない。2話目以降が怒涛の傑作ラッシュです。中でも表題作の『あなたの人生の物語』は圧巻。人類とは異なる思考体系を持つエイリア…

『本の読み方 スロー・リーディングの実践』 平野啓一郎

やみくもに量を求める速読ではなく、質を追求する「スロー・リーディング」を提唱する本です。まずは「作者の意図を正確に把握すること」につとめ、その上で「自分なりの考えを広げていく」という創造的で個性的な読書をしよう、という内容でした。作者自身…

『麦酒の家の冒険』 西澤保彦

「ビールが詰まった冷蔵庫と、ベッドひとつしかない家」その奇妙な状況を「純粋に理論だけ」で解き明かしてく、安楽椅子探偵的なミステリです。といっても「こういう状況だったら、こういう判断をするのは不自然だよね」みたいな、蓋然性を積み上げていく論…

『玩具修理者』 小林泰三

めちゃくちゃ面白い!「人間と精密な機械と何が違うの?」と問う『玩具修理者』と、「時間の流れや因果律って人間の主観だよね」という『酔歩する男』 の2編が収められた短編集です。小林泰三さんは、思考実験を突き詰めた「哲学よりのSF」の作品に凄みがあ…

『夢をかなえるゾウ』 水野敬也

数年ぶりの再読。読むたびに新しい発見がありますね。胡散臭い大阪弁を喋るゾウの神様「ガネーシャ」が、「変わりたい」と願う「僕」を導いていく話です。構成は本当に巧みで・胡散臭くなりがちな「自己啓発」を、より一層の胡散臭さで上書きする。・靴磨き…

『太陽の坐る場所』 辻村深月

有名女優になったキョウコをクラス会に誘う様を、洞窟に閉じこもったアマテラスを引っ張り出す神話に擬える。28歳の男女の「マウント取り合い」に、キョウコの投げかける太陽の光がもたらす化学変化が面白い作品です。正直「ここまで繊細だと生きにくいよな…

『超約ヨーロッパの歴史』 ジョン・ハースト

副題に「The Shortest Hisotry of Europe」とある通り、短くまとめられたヨーロッパ史解説です。短いのですが、ヨーロッパ文化の起源、侵略と征服の歴史、キリスト教の影響、言語や農業からの分析、封建制から近代の議会制民主主義までの流れ等々、それぞれ…

『「Why型思考」が仕事を変える 鋭いアウトプットを出せる人の「頭の使い方」』 細谷功

表面的事象や行動をなど「何を」を重視する「What型思考」と、その背景にある本質や行動の背景を考える「Why型思考」について解説する本です。状況が変わっているのに前例踏襲を続ける思考停止が多いですね〜「Why」を考えることは大事です。逆に、直接的な…

『依存』 西澤保彦

構成力が凄まじい作品でした。本筋と無関係に見えるエピソードが挟まれ、それぞれを「純粋な論理パズル」として推理されていくのだけれど、そこで浮き上がったテーマが、それぞれラストに繋がるピースとなっています。「立場を変えて見えてくる共依存」「防…

『悪魔を憐れむ』 西澤保彦

「タック&タカチ」シリーズの短編集。彼らが大学を卒業した後、それぞれの道を歩んでいく中で遭遇した事件を描く、4つの短編集です。どの話も「なぜそうしたの?」を問うワイダニットなのですが、その理由に「人間の業」が感じられます。とくに表題作の『悪…

『超筋トレが最強のソリューションである 筋肉が人生を変える超科学的な理由』 Testosterone、久保孝史、福島モンタ

「死にたい」から「殺すぞ」へ。筋トレで、健康になり、異性にモテて、仕事ができるようになり、アンチエイジングを果たし、メンタルが安定し、ダイエットに成功し、自信をつけよう!という、ひたすら「筋トレ推し」の本です。「科学的に実証」しようとして…

『冤罪者』折原一

連続殺人事件を追うノンフィクション作家の婚約者が殺された。無期懲役の判決受けた「犯人」 は、自白を強要されたとして無罪を主張する。折原一さんの作品ということで「叙述トリック」アリなのは、織り込み済みで読みました。人物の同一性とか、時間軸とか…

『仔羊たちの聖夜』 西澤保彦

タック、タカチ たちの本格推理シリーズです。時系列的には第3段なのかな。 一年前のクリスマスイブ、マンションから飛び降りた女性のプレゼントが、タカチたちの持ち物に紛れ込んでいた。プレゼントを遺族に返そうと調べていると、5年前のクリスマスイブに…

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』 リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット

2007年に先進国で生まれた子供は、半数以上が100歳を超えて生きる。「人生100年時代」に突入し、「学校で学習・会社で仕事・老後」の3ステージ構成が機能しなくなった現代、新しい考え方と行動が必要だと提言する本です。ざっくりまとめると、「より長く、ご…

『推し、燃ゆ』 宇佐見りん

主人公の あかりは、自分にとっては「完全に普通の人」でした。 とりとめのない一人称視点の文章が「発達障害」っぽい感じを出しているけれど、自分の思考も、これくらいの「とっ散らかり方」だし、学校やバイト先での「コミュニケーション」のしずらさも「…

『死体埋め部の回想と再興』 斜線堂有紀

『死体埋め部の悔恨と青春』に続くシリーズ第2弾!オチがついてしまった前作ラストからどう繋げるか、興味津々でいたら、まさかの展開でした。前作を読んでいないと意味がわからないと思うので、順番通り読むことをお勧めします。「青春時代に手に入れられ…

『死体埋め部の悔恨と青春』 斜線堂有紀

「死体埋め部」で大学生活を満喫する、男二人の物語です。これから埋める死体を肴に「ウミガメのスープ」的な推理ゲームを楽しむ、サイコパスっぽい展開でした。斜線堂有紀には「正しさ」とか「愚かさとか」判断基準を少しずつずらしてくる話が多い。この作…

『八月の終わりは、きっと世界の終わりに似ている。』 天沢夏月

彼女の死後4年が経った「現在」と、彼女と知り合った高校生時代の「過去」時間を超えた「交換ノート」が思いを綴る、切ないラブストーリーです。 プロローグから、彼女が死んでしまう結末が分かっているのに、その「八月の終わり」に向かわなければならない…

『彼女が死んだ夜』 西澤保彦

その「女性の遺体」には、何層もの複雑な思惑が絡んでいた。「匠千暁シリーズ」の、時系列的には第1弾です。「エピローグ」が印象的でしたね。ミステリ的には蛇足感もあるんだけど、ラスト数ページに「ドライな人間観とウェットな愛憎のせめぎ合い」を集約さ…

『本好きのためのAmazon Kindle 読書術: 電子書籍の特性を活かして可処分時間を増やそう!』 和田稔

Kindleでの読書術を紹介する本です。個人的にはKindleにどっぷり浸かってます。クオリティはともかく、4年近くほとんど毎日、一冊本を読んで書評ブログを上げ続けられたのは、Kindleが「隙間時間での読書」を可能にしてくれたから。 紙の本も好きなんだけど…

『スコッチ・ゲーム』 西澤保彦

複雑な伏線の鮮やかな回収が美しいし、主人公たちの距離感が心地いい。気づかずにシリーズ3作目から読んでしまったが、1作目から読んでみよう。高校生の高瀬千帆は、恋人の恵を殺される。目撃者と同室だった生徒、恵の実家を訪れた生徒が次々と殺された。千…

『キーエンス~驚異的な業績を生み続ける経営哲学』 一橋大学イノベーション研究センター

産業機器向けセンサーなどで驚異の利益率を維持する「株式会社キーエンス」の研究です。高利益率の源泉はシンプルで「高く売る」&「安く作る」こと。 顧客指向の「付加価値創造」で、高く売れる製品を開発し、「徹底したコスト意識」で、安く作る。言ってみ…

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