Kennie の読書録

毎日1冊本を読み、記録を残したいと思います。

死体格差 解剖台の上の「声なき声」より

遺体を解剖し死因などを調べる法医解剖医が書いた本です。私の日常とは大きく違う視点から 【作者】 西尾元 【あらすじ・概要】 病院で亡くなったのではない「異状死」と日々向き合う著者。 日本での生活保護受給者は1.7%程度だが、著者が手がけた「異状…

神様のカルテ

信州の冬の凛と澄んだ星空に包まれるような空気感に溢れています。主人公の一止と妻のハル、アパートの住民や病院の同僚たちが、皆それぞれ本当に魅力的で、物語世界に引き込まれました。とても好きな作品です。 【作者】 夏川草介 【あらすじ・概要】 信州…

ジーキル博士とハイド氏の怪事件

有名な古典作品ですが初めて読みました。思ったよりもしっかりしたミステリで、有名すぎる結論は知っていましたが、楽しむことができました。 【作者】 ロバート・ルイス・スティーブンソン 【あらすじ・概要】 弁護士のアッタスンはハイド氏の悪いうわさを…

ロッキンオン・ロックドドア

「探偵と助手」は王道ですが、探偵が二人というのは珍しいです。「名探偵」がズバリと真相に切り込む格好良さはないですが、不完全な探偵二人がお互い補いながら徐々に真相に近づくのは斬新でした。「十円玉が少なすぎる」のように純粋な論理ゲームを楽しむ…

お前たちの中に鬼がいる

映画「SAW」のような雰囲気です。特別なルールがある空間で、疑心暗鬼になりながらお互いを利用し、時に信頼して協力し、密室からの脱出を図っていきます。心理劇的な緊迫感と、世界の仕組みを解いていく面白さに引き込まれ、かなり長い話ですが一気に読んで…

若いと言われる人があたりまえにやっている16の老けない習慣

「若くて元気」を維持する方法を提案しています。こういう健康情報は流行り廃りがあったり、極端に偏ったりしがちですが、この本は比較的バランスの良い内容でした。自分でも取り入れてみようかな、と思える提案もいくつかありました。 【作者】 満尾正 【あ…

ISOROKU外伝

作者は「あくまでもフィクションである」と言って始めています。でも実在した人物や実際の出来事が元になっていて、全くのフィクションでありません。「こういう可能性もありうる」という作者なりの解釈を物語にしているということなのでしょう。 【作者】 …

卯月の雪のレター・レター

5編の短編小説集です。青春時代の苦しさと、それを暖かく見守るやさしさが描かれていて、優しい気持ちに慣れました。 ミステリ要素もあるのですが謎解きがメインではありません。ちょっとした「何故だろう」という疑問を紐解いていく過程で、人の苦しみや優…

人生の教養が身につく名言集―――「図太く」「賢く」「面白く」

還暦近になってライフネット生命 を立ち上げた出口氏による著作です。出口氏の他の著作もいくつか読みましたが、教養の深さとバランス感覚の良さが感じられます。本書は「人生の彩を豊かに、ワクワク愉しくしてくれるものである教養」のシンボルとして45個の…

少年の改良

ロックミュージシャンを目指す少年に、ロックの惨めさや欺瞞を教え、諦めさせようとする男の話です。ロックを諦めさせようとする彼の思考が、どうみても完全にロックなのが面白いです。 【作者】 町田康 【あらすじ・概要】 主人公の男の元に、従姉妹の娘が…

世界で通用する「地頭力」のつくり方 自分をグローバル化する5+1の習慣

タイトルに「地頭力」とあるけれど、頭の使い方を鍛えるという趣旨ではないです。グローバルに活躍していくための考え方や学び方についての本でした。 作者の英語学習方法は気合が入っているので、自分の状況を鑑みると、ちょっと焦りを感じてしまいました。…

仕事が速い人はどんなメールを書いているのか

メールのやり取りを素早く確実に行い、ビジネスの効率を上げる方法を説明しています。 読みやすいメールを教える内容だけあって、この本自体も圧倒的に読みやすい!内容も真っ直ぐに頭に入ってきました。メールの書き方だけでなく仕事の進め方全般に関わって…

風ヶ丘五十円玉祭りの謎

5編(+1つのおまけ)の連作短編推理小説です。 殺人のようなシリアスな犯罪が起きることもなく気軽な雰囲気です。それでも、探偵役である裏染の観察の鋭さや密室トリックのぶっ飛び方など、本格推理小説として楽しめました。 【作者】 青崎 有吾 【あらすじ・…

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

GAFAと呼ばれる4社(Google、Amazon、Facebook、Apple)についての本です。この4社を現代の四騎士とみなし、各社が急成長してきた理由や今後の見通しを分析しています。 近年、圧倒的な影響力を持ち始めているGAFAについて基本的な知識を持つには、本書のよ…

天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?

「血か、死か、無か」に続くWシリーズの9作目です。ミステリ作家の作品ですが、謎解きに重点の置かれたシリーズではありません。「人工知能や生命工学が進歩した世界はこういう風になるのかなあ」というSF的空想を楽しむものなのだと思います。 完全に理系…

チュートリアル

SF

ゲームキャラクタの立場で世界を見たらこうなるのだろうか、というような話です。数十ページと短いのですぐに読めました。 【作者】 円城塔 【あらすじ・概要】 セーブポイントが浮かぶ「チュートリアル」という名の街で、「この話の主人公」は「また別の話…

夜伽の国の月光姫

いわゆる「異世界転生もの」でした。ごく軽く読める作品です。 Amazon Prime Reading で公開されていたので読んでみましたが、 「1巻目は無料、続編を読みたければ有料」というパターンで ちょっとがっかりです。。 【作者】 青野海鳥 【あらすじ・概要】 小…

小説の神様

この作者の「ロートケプシェン、こっちにおいで」では、叙述トリック的などんでん返しも、ある人物の二面性を表現しメッセージ性を強める仕掛けとなっているのに感動しました。本作でもメタ的な表現が作者の思いを伝えるスパイスになっています。 プロットの…

世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか グーグルの個人・チームで成果を上げる方法

ビジネスの場で素早く結果を出すための方法を提唱している本です。 最近は「仕事術」の素晴らしさより、それを動かしてく「バイタリティ」の方に興味が向いてきました。圧倒的な成果を出す人は、自分なりの仕事の哲学を持っていて言うことが違うのですが「圧…

無愛想のススメ~人間関係が劇的に改善する唯一の方法~

人間関係を改善するための方法として「無愛想であること」を提唱する本です。 「空気を読んでバリバリに迎合する、けど、実は結構したたか」という生き方に疲れた時に、心惹かれるタイトルでした。 【作者】 池田潤 【あらすじ・概要】 「無愛想になることは…

4ページミステリー

60編の超短編ミステリ集です。短い切れ端時間で読めるミステリというコンセプトは面白かったです。 ただ、伏線を張ったりトリックを見せたりするのに 2,000字の制限は短すぎるのかもしれません。ミスリードがあっても騙された感がないし、少し凝ったプロット…

成功哲学

「思考は現実化する」の著者であるナポレオン・ヒルが80歳を超えてから著した本です。主張していることは変わりませんが、だいぶシンプルに整理され、新しいエピソードも追加されていました。 「思いは叶う」というと「引き寄せの法則」的な、ちょっとあれな…

黄金のアウトプット術 インプットした情報を「お金」に変える

アウトプットの重要さ、そのテクニックを語る本ですが、とても分かりやすく整理されていて、この本自体が「上手なアウトプット」の例のようです。 本を読んだり譲歩を仕入れるのは好きだけど「外部に何かを発信するのは面倒だな」と感じている自分のような人…

地図にない谷

Amazon Prime Reading で公開されていたので読んでみました。 1970年代に書かれた話で、集落の閉鎖的で陰鬱とした雰囲気が伝わってきます。 歴史の表舞台には現れてこない「裏の歴史」の実在を感じさせる作品です。 【作者】 藤本泉 【あらすじ・概要】 大学…

Soundcore Liberty Lite

こちらは本の紹介ではないのですが、主にオーディオブックを聞くときに使っていたBluetoothイヤホン AirPodsが無くなってしまい、新しいものを購入したので紹介したいと思います。 以前 AirPodsは「落ちにくい」と言ったんですが、結局落としてしまいました…

少女終末旅行

SF

久しぶりにマンガを読みました。文明滅亡後の世界を旅する話ですが、少女2人の会話が素晴らしく暗くならず、暖かい物語になっています。 【作者】 つくみず 【あらすじ・概要】「ユーリ」と「チト」の2人の少女が、ケッテンクラートという半走軌車に乗り、荒…

嘘が見える僕は、素直な君に恋をした

「嘘」をキーにしたライトな恋愛小説でした。 切ない恋で泣かせながら、主人公の成長を描く。軽く読める本ですが、なかなか考えさせられます。 【作者】 桜井美奈 【あらすじ・概要】 「好きになった人」の嘘が見えてしまう藤倉聖は、人と親しくなるのを避け…

最後の将軍 徳川慶喜

徳川幕府最後の将軍として有名な徳川慶喜の話です。 司馬遼太郎氏は史実をベースにしながら、人物のキャラクタを作中で練り上げていくスタイルですが、「徳川慶喜」については最後まで掴みどころがない感じがあったのではないでしょうか。 時代の流れに巻き…

また、同じ夢を見ていた

「私の幸せはだれのものとも違う」「人生とは自分で書いた物語だ。自分次第でハッピーエンドに書き換えられる」というセリフが沁みます。 この作者の作品では「君の膵臓をたべたい」も良かったのですが、こちらの話も大好きです。 【作者】 住野よる 【あら…

悪いものが、来ませんように

「読み終わった後、もう一度読みたくなる」 というアオリ通りでした。叙述トリックであることを分かったうえで読んでも「騙される快感」があったし、隠された関係性がきちんとテーマに繋がっていました。 【作者】 芦沢央 【あらすじ・概要】 助産院で働く庵…